ホームドクタールーム
どうしましたか?
「38歳の主婦。最近足が痛いうえに、指が少し変形しているようです。外反母趾が心配です。」
足の痛みを我慢していると,外反母趾になりかねません。
予防と治療を考えました. 足の症状自己チェック 足に合う靴を探すポイント
ハイヒール、小さい靴が最大の原因.
外反母趾は、女性と男性の比率が10対1と、圧倒的に女性に多い病気です。なぜかというと、男性に比べて女性のほうが関節が柔らかいため、靴の圧力による変形に弱く、変形が進み始めると骨が抵抗できなくなってしまうからです。先の細い、きつくて指を曲げてしまうような靴が足の指を変形させます。かつてはまれだったのに、日常的にハイヒールを履くようになって急激に増加したといえるでしょう。
症状は、親指が小指の方へ曲がり.逆に関節の部分が突出し、上から見ると,右足なら「くの字形」に曲がって見えます.さらにひどくなると、親指は第2趾(「人さし指」)の下に入り込み,ますます変形が進んで、ちょっとした刺激にも激しい痛みが生ずるようになります.
くの字に曲がった部分が靴に当たってタコになったり、炎症を起こして水の袋(滑液囊炎)ができたりします。
変形すると歩くだけで進行
長さ、横幅、形とも足に合った靴を履いている人は2割に過ぎず、現実には、きつすぎる靴を無意識に履いている人が8割にも達しています。外反母趾になっていても、ハイヒールは痛いのが当たり前と思って我慢して履いている人が多いようです。
問題なのは、ある程度変形してしまうと、親指を引っ張っている腱が小指側に徐々に曲がるように働くために、歩いているだけで悪化していまうこと。一度変形していまうと痛みはなくでも、長期的に進行するのが特徴です。
例えば、OLをやめた主婦が、ハイヒールを履かなくなってからも気がつかないうちに進行していて、40、50歳を過ぎてから痛みが出始めたというケースも多いのです.
中年以降は筋肉が弱くなっていて足の裏の横アーチがなくなり、足が広がってしまうことも、症状を進行させる原因の1つになります。
そうならないためには、早期に治療することがとても大切です。
自己診断する場合は、足を上から見てみます。異常に曲がっていて、靴を履いて歩くと親指の付け根の外側が痛いという場合は、整形外科で診察してもらいましょう。
楽な靴で、痛まないようにする
装具が市販されていたり、運動療法をするためのいろいろな治療法が紹介されたりしていますが、外反母趾の変形を元に戻すのは難しいといわれています。
治療は、痛みを取ることがまず大切なのです。一にも二にもいま履く靴を痛みの出ない靴に履き替えることです。
日常生活に支障があるくらいの症状なら、手術で矯正しなければなりません。そうならないために、若いときから自分の足に合った靴を探して、通勤、職場などで履いてください.そして、必要な時だけおしゃれな靴に履き替えるようにしてください。
親指の先が第2趾の方に曲がる
親指の付け根部分の骨が突出する
突出した部分が腫れて赤くなる
足裏の第2趾付け根にタコができる
親指が第2趾の下に潜り込む
小指が親指のほうへ曲がる
ヒールのあるパンプスを履いて歩くと痛いところがある
特に親指の内側の神経が圧迫されて痛む
何本かの指の背にタコができる
指同士がくっついて縮こまっている
2つ以上の症状があったり、1つでも症状が強い場合は整形外科へ
足は朝より夕方のほうが約5_ほど大きくなるので、夕方に買う
必ず両方の足に履いて試す.
少なくとも2〜3分歩いてみる。何足でも履き替えて試してみる
合う靴が見つかったら、同じメーカー、同じ形、同じサイズのものを履きつづける
★痛くなってしまったら(1から4にプラスして)
つま先部分(トウボックス)に指が十分動くだけの高さがあるもの。幅も合っているもの
パンプスでなく、ひもで結ぶもの。ひもなら高さの調節ができる。
靴店で当たる部分の革を道具で伸ばしてもらう.皮革柔軟剤で柔らかくしてもらうのもよい