健康相談室
「8歳の子供の足の親ゆびが、外反母趾のように曲がってきた。足のサイズは22.5cm。靴選びには注意しているつもりです。痛みはないのですが、今のうちに治したい。」
「10歳以下の外反母趾はまずない。レントゲン検査で診断を」
外反母趾は女性に多く,ハイヒールなど不適切な靴が原因となり、足の親ゆびが、つけ根の関節で小ゆびのほうに曲がり、関節部分が出っ張って靴に当たり痛む変形です。なりやすい体質があるので、お母さんやお祖母さんが外反母趾の女の子は、10代後半から外反母趾で曲がり始めることもありますが、一般的には子供の外反母趾というのは考えにくいことです。10代前半ではごくまれ、10歳以前ではまずないといえましょう。したがって、ご相談にあります8歳のお子さんのケースは、外反母趾以外の病気を考えたほうがよいかもしれません。
もっとも考えられるのは、生まれつきの変形が成長につれて目立ってきたという場合です。最近になって曲がってきたというような状態であれば、良性の腫瘍や神経疾患も否定できません。もし、本当に曲がってしまっているようでしたら、まず診断をつけることが重要になります。整形外科に受信し、レントゲン写真で検査してもらってください。ただし、8歳で本当に強く曲がっているとしたら、診断は難しくなるので、足の外科や小児整形外科の専門医に受信する必要があるかもしれません。
もし、治療の必要な病気ではなく、問題になるほど曲がりが強くないようでしたら、足に合う靴を探してあげてください。22.5cmであれば、横幅のサイズもそろってきていますから、ゆびのつけ根のところで足の幅が合う靴を探します。長さは。靴先に少し余裕があって、ゆびが自由に動かせることが大切です。値段の高い靴の必要はなく、一般のスニーカーでよいのですが、成長期ですから、同じサイズの靴を1年間交互に履くより,半年ぐらいで買い替えていくほうが足には良いでしょう。